もしもの時に自分や大切な家族を守ってくれる生命保険。そんな生命保険は、実は人生の中でもマイホームと並んで高額な買い物の一つです。
なのに、意外と「友人から勧誘されて何となく」とか「若いときに契約してそのままほったらかし」という人が多いです。これは、日本の義務教育期間で、お金に関する教育を全く行っていないことが原因です。俗に言う金融リテラシーの低さです。
単に「知らなかった」というだけで、多くの人が損をしています。
なぜ生命保険をそのまま継続すると損をするのでしょうか。
目次
長期契約だと自分を取り巻く環境は必ず変化する
自分を取り巻く環境は年齢を重ねるにつれ変化していきます。結婚や子どもの誕生、昇進での収入アップや学費などの出費の増加、預貯金が増えたりマイホームやマイカーのローンがあったりなど、家族構成や資産状況が変わるからです。
そんな時、状況に応じて保障内容をどこまで厚くするか、どこまで保険料を支払えるのか、また、法律の変更や新しい保険商品の開発など、長期契約している生命保険は見直すと自分の今の状況にあった最適な保険に入ることができます。
スマホのプランと同じで生命保険は見直すととってもお得
スマホの契約は数年ごとに見直すとお得だと言われていますが、何年も前のプランのまま変えない人がいます。単に自分にあったお得なプランを知らないだけか、面倒だから変えないという理由だけで、月々数千円も損をしていたりします。
これと同じで、自分を取り巻く環境の変化に合わせて生命保険も見直してみると、かなりお得になることが多いです。あくまでも私個人の感想ですが、死亡保障やがんの保障などは10年以上経っていて健康である場合、掛け金と現状に見合った保障内容を考え直すと、かなりの確率でお得になる思います。
(ちなみに老後の収入保障系の保険は契約時期によっては、世界的に景気の良かった時期と悪かった時期で利率が違うので、逆に見直すと損することもあります。ゴルフ保険も過去の保険の方がホールインワンの保障など過去の保険が良い場合が多いです)
保険の見直しを考えたとき、自分にあった生命保険を探すにはどうしたら良いのでしょうか
お金に関する相談は信頼できるFPが一番
お金に関することは、生命保険に限らずその道のプロであるFP(ファイナンシャルプランナー)に相談するのが一番です。
実は私は、10数年前にFP技能検定の2級(中小事業主資産相談業務) に合格して、会社に内緒で日本FP協会に登録していた時期がありました。
まぁ話のネタにはなりますが、実務経験もないので有料で相談業務をすることはありませんでしたが。。。(ちなみに当時たしか毎年1万円ほどの登録料で3冊の教材と月刊誌が送られてきました。4年ほどで登録解除しました)
ということで、お金を払って自分のお金の相談をするFPに対して、普通の人よりも 詳しく知っているつもりです。なので声を大にして言いたいのですが、人生の転機にはFPに相談することを強くオススメします。
FPへの相談は自分の将来を客観視できる
FPへの相談を強くオススメする理由は、僕の実体験からです。
自分もそこそこ金融リテラシーがある方だと思っていましたし、資産運用もライフプラン作成(FPの主要サービスの一つで、自分と家族の年齢の推移とそれに応じた収入と支出を書き出した表)も自分でやっていました。
でも、2年ほど前に実際にFPに相談したところ、自分の将来像を客観的にアドバイスしてもらってとても有意義だったんです。特に生命保険の見直しに関しては、最新の情報(法改正があるから保険の見直しはその後の方がお得など)も教えてもらい目からうろこでした。
やっぱり、何年もの実務経験があるFPは説得力が違います。新しい金融商品や保険商品もよく研究されていて、これならお金を払ってもいいって思えるくらいでした。
生命保険の見直しにあったFPの探し方
よし分かった。そこまで言うのなら自分も保険の見直しのためにFPに相談してみるか、って思っていただいたあなたのために、生命保険の見直しにあったFPの探し方について調べてみました。
大きく分けて3つ。①日本FP協会の公式webサイト、②民間のFP紹介サイト、③その他の探し方です。
それぞれご紹介しましょう。
日本FP協会の公式webサイトから探す
私も10年ほど前にお世話になったことがある、FP技能士試験自体を主催している日本FP協会の公式サイトにそのものズバリ「信頼できるFPの選び方」のページがあったのでご紹介します。
良いところとしては、さすがに日本FP協会の公式サイトと言うことで、信頼度が高いところでしょうか。FPの選び方に関する情報量も多いので、一読する価値はあります。
リンクとは別ページになりますが、地域と得意分野を入力すると、登録しているFPを検索できる検索ページがあります。一覧で表示されますが、FPの顔写真と相談料も記載されているので安心できますね。
短所としては、登録しているFPが全員出てくるので、都会だとものすごい人数が出てきます。逆に、地方だとゼロのところもあります。その中から自分に合ったFPを自分で選ぶのが大変なところですね。「保険もいちおう守備範囲だけど、実はそんなに詳しくない」というFPもいるからです。
民間のFP紹介サイトを活用する
保険の見直しや新規の相談に関しては、民間のFP紹介サイトもあります。具体的なおすすめサイトは後ほどご紹介するとして、民間のFP紹介サイトに共通する良いところと短所を書いてみますね。
民間のFP紹介サイト の良いところ
まず良いところですが、契約した場合、保険料のコミッションがサイト運営者に入るので相談だけなら無料のサイトが多い点ですね。
それに、強引な勧誘ではすぐにネットにさらされて炎上するので、こういう紹介サイトでは、保険をゴリ押ししてくる押し売りFPは紹介しないことが多いですね。もちろん、保険に入らなくても相談料は無料です。
むしろ、今契約している保険の継続を奨められることも結構あるようですね。他人のお金にアドバイスするFPにとって信用はとても大切ですから、短期的な利益のために信用を失うようなことはしないでしょう。もし、ヘンな対応をされたら、紹介サイトにクレームをいれると対応してもらえます。
また、当然ですが保険に詳しいFPを紹介してくれるので、せっかく相談したFPが「実は生命保険のことはそこまで詳しくない」という失敗がゼロです。自分で探す場合、相談した相手が保険そっちのけで資産運用の話なんかをし始めたらどうしようという心配がない分、精神的に大きな利点だと思います。
あと、紹介されるFPにもよりますが、保険の組合せも1つや2つの商品ではなく、数多くの保険会社からあなたにあった設計してくれるのも良い点ですね。
民間のFP紹介サイト の 短所
短所は、①地域によっては提携しているFPがいないことと、②ネット経由なので登録した個人情報が流出する可能性がゼロではないことです。
①の提携しているFPが最寄りの地域にいない場合、紹介されない、もしくは提携しているFPがいる場所まで出向かなければいけない可能性があります。もちろん、向こうから出向いてくれる場合もありますが、距離によってはお断りされる可能性があります。このカバー範囲の狭さが最大のネックです。
②の情報の流出は、今回の保険に限らず全てのネットサービスに共通して抱える問題です。「大手企業だから大丈夫」「小さい会社だから不安」ということはなく、どこも流出リスクがあると考えた方がいいです。特に保険の相談なので、個人情報も生年月日や家族構成など、ネットショッピング以上に書くところが多いので不安になるかも知れません。
とはいえ、普通に対面で生命保険に加入し手書きで情報を記入した場合でも、その個人情報はデータ化されて保険会社のサーバーに登録されるので、ネットで登録しなくても情報流出リスクはあります。こればっかりは、こちらがどんなに注意しても防げないので、保険に加入する以上、割り切るしかないと思います。
オススメのFP紹介サイト
民間のFP紹介サイトの良いところと短所を書いたところで、私なりに調べてみた結果、良さそうなサイトを3つほどご紹介しますね。
保険GATE
この【保険GATE】の特徴は、とにかく提携しているFPの地域が多い事です。残念ながら秋田県と山形県は準備中とのことですが、その他の45都道府県では、しっかりと紹介してもらえます。
それに、もしも相談相手のFPが自分に合っていないなって思っても、FPチェンジ制度というサービスがあって、無料で違うFPに変更してもらえるようです。
単なる保険の外交員ではなく、FPの紹介ということで、生命保険の見直しにとどまらず、ライフプランの作成や資産運用の相談も出来ます。(相談範囲は紹介されたFPによって変わります)
運営会社がテレビショッピング等で有名な株式会社ディノス・セシールだというところも安心感があります。念のためディノス・セシールのホームページを確認しましたが、事業紹介の保険事業に【保険GATE】のことが載っていました。
今回ご紹介する3つのサイトの中でも、特にオススメのサイトです。
保険田マイケル
この【保険田マイケル】の特徴は、紹介されるFP全員がMDRTの会員であるということです。
MDRTとは、 Million Dollar Round Tableの頭文字をとったもので、どの保険会社に限らず、手数料(1,088万円以上)・ 保険料(3,264万円以上)・収入(1,882万円以上)の項目どれかで基準以上の成果を上げている人に入会資格が与えられる、いわば保険のトップセールスの集団です。
MDRTの会員があなたにとって最適なFPかどうかは分かりませんが、売れている人はやはり理由があって売れているので、相談相手としては優秀だと思います。
残念ながら対応地域が東京・神奈川・千葉・埼玉のみというのがネックですが、退職金への節税対策などへのコンサルが出来ることから会社経営者向けとも言えますね。
>>世界67カ国TOP6%の FPをご紹介『保険田マイケル』
保険ニュース
この【保険ニュース】の特徴は、ずばりプレゼント特典です。
プレゼント特典とは、無料相談とその後メールで送られてくるアンケートを答えることによってプレゼントがもらえるというものです。
個人的には、プレゼントをもらうと保険に加入しなくてはいけない気になってしまうので、あまり重要視するポイントではないですが、まぁどうせ保険に入るのならプレゼントでもあった方が良いという人にオススメです。
本筋の生命保険の相談ですが、2016年12月に設立という比較的新しい会社ながら、生命保険会社12社と代理店契約を交わしていて、複数の保険商品の中から最適な商品を選んでくれます。
こちらのサイトも東京・神奈川・千葉と埼玉 ・茨城・大阪・兵庫の一部地域しか対応していないところがネックです。今後の業務拡大に期待しましょう。
その他のFPの探し方
これまで挙げたFPの探し方で、十分、自分にあったFPを探せると思いますが、その他の探し方もお伝えします。あまりオススメ度は高くありませんが、ご参考までに。
タウンページ
その他の探し方として、オーソドックスなのがタウンページで調べる方法です。タウンページをすでに持っている方なら、お住まいの地域のFPを手軽に調べられるのがメリットです。
逆に、持っていない方はわざわざタウンページを買いに行く手間が不便なのと、料金に応じて広告の大きさが変わるので、必ずしもタウンページに大きく取り上げられているからといって良いFPであるとは限らない点です。
近年は【iタウンページ】というサイトもあり、タウンページ本誌がなくてもネットで無料で調べられます。けれど、あまり情報量が多くないので、iタウンページで調べるくらいなら、最初にご紹介した日本FP協会のサイトで調べた方が、FPの顔写真付きで得意分野や相談料金の相場の情報もあって良いです。
全くオススメ出来ない方法
なお、全くオススメできないのは、2つ。街角で「保険見直し」などの店舗を見かけてそのまま入ることと、保険を扱っている友人・親戚を探すことです。
下調べなしの店舗型保険代理店
店舗型の保険代理店は、もちろん、優良なお店もあります。事前にいくつかの店舗型の保険代理店をチェックし内容を把握して、自分に合うと思うお店を選ぶのなら良いのですが、たまたま目についたお店にふらっと入店するのは危険です。
運良く、自分にあった保険に巡り会うかも知れませんが、そんなのギャンブルみたいなものですよね。それに、何となくでも自分で店舗を選んだ場合、目に見えて条件の悪い保険商品だったとしても、自分の選択が間違いだと認めたがらない心理(認知的不協和といいます)で契約してしまうこともあります。
もし、店舗型の保険代理店に行く場合でも、どんな保険を取り扱っているか、評判はどうかなど、少なくても下調べしてから来店するようにしましょう。
友達・親戚からの保険
さらにオススメできないのが、「どうせ保険に入るなら身内から」と、友達や親戚など、すでに知っている人の中で保険を扱っている人を探すことです。
私は友人から保険に入り、保険の見直しで人間関係が崩れました。23歳の時の話なので、今(40歳)だとここまで険悪にならなかったかも知れませんが、保険の解約や他社に乗り換えるときにムダな気を遣います。
詳しくは「なぜ友達の生命保険に入ってはダメなのか-最適な保険の選び方-」の記事に書きましたので、ご参考下さい。
保険の外交員ではなくFPでも友達や身内は避けた方が無難です。本気で自分に合う保険を設計するためには、家族構成から収入や預貯金額やローン等の借金の額など資産状況をさらけ出さなければいけません。
家族構成はともかく、あなたの収入や資産状況など、友達や親戚だからこそ本当のところをさらけ出しにくいですよね。友達や親戚はやめておきましょう。
まとめ -自分にあった保険の探し方-
生命保険は、長期間で払い続ける高額の金融商品です。長期間の保険期間の中で、あなたを取り巻く環境(家族構成・収入・支出・資産状況等)はどんどん変わっていきます。
この変化に、現在加入している保険商品よりも違う商品の方が適していることもあるでしょう。
そんな時に保険の見直しの相談をするのは、保険を売ることに特化した保険の外交員ではなく、総合的なお金のプロであるFPを頼るのが良いです。
FPの探し方は、日本FP協会の公式webサイトで探す方法と、民間のFP紹介サイトで紹介される方法のどちらかをオススメします。
ぜひ、信頼できるFPを探して、本当にあなたに合った保険を探し出してみて下さいね。